90年の歴史を有する研究室
優れた人材育成機関として
本研究室は1927年に九州大学文学部に開設されました。今日に至るまでに日本と中国は国家間の友好と非友好の歴史を繰り返してきましたが、私達はそれらに左右されることなく学術的交流を保ち続けて来ました。ここで国際的な視野と真の教養を身につけた若人は、社会の様々な場で活躍しています。
所属する学生の全員が主役
研究室の在籍者は、学部生(2年~4年)・大学院生(修士・博士)・専門研究員、計20数名ほどです。教員と学生、院生と学部生の交流は密接です。普段の授業はもちろん、懇親会や研修合宿などの場で一人ひとりが個性を発揮できます。
カリキュラム
国際的な視野の養成から日本文化の再認識まで
この研究室では、中国の文学を中心としながら、言語・歴史・思想・文化を総合的に学べます。日本を含む東アジア文化圏には、漢字や年中行事など、中国にルーツを持つ文化が多くあります。中国文学を学ぶことで、国際的な視野を養うと同時に、日本の文化を見つめ直す機会も得られます。
徹底した文献学
文学研究の基本は、文献を正確に読み解くことです。人々が生きる中で、何を思い、何に苦しみ、どんな喜びを見つけ、人生に対していかなる答えを出したのか。それが「文字」という記号で表現された遺産が文献です。中国文学の場合は、一見すると漢字という記号の羅列でしかありませんが、言語的な知識、背景にある歴史や思想も同時に学んでいきながら、これを解読していきます。
充実したサポート体制
古代・中世文学を専門とする教員1名、近世・近代文学を専門とする教員1名、さらに中国のネイティブ教員1名が配置されています。学生の興味に従って、三千年の歴史を持つ中国文学の、全ての時代・ジャンルを学ぶことができます。
確かな中国語力の育成
この研究室では、現代中国語の教育にも力を入れています。2年生から中国語を学ぼうとする学生も基礎を学べる「中国語初歩」・「中国語」の授業、また中国のネイティブ教員が生きた中国語を教授する「会話」・「作文」の授業も開かれています。希望すれば、中国の各大学に留学(長期・短期)することもできます。中国語のスピーチコンテストで上位に入賞したり、中国語検定・HSKで高得点を得る学生も多く、その能力は研究活動や就職活動に生かされています。
授業形態
2年生からの授業は、主に「講義」と「演習」で構成されています。
講義では、各分野の概論と専門知識を学びます。
演習では、漢文・中国語で書かれた文献を読解・解釈する能力を養います。教材は学期ごとに指定されます。毎週各学生が自身の担当する箇所の発表資料などを用意し、その発表に基づいて出席者全員で討論を行います。
【文学】
静永教授の演習 唐代の詩人杜甫の漢詩を読みます。
井口講師の演習 明代白話小説『水滸伝』や『金瓶梅』、『西遊記』を読みます。
外国人教師(孫先生)の演習 明代白話小説「三言」を読みます。
【語学】
中国語学講義・演習 中国語の文法の歴史を学びます。
【その他】
日本語で書かれた中国文学に関する論文を読み、全教員と学部生・院生を交えて議論を交わす「論文批評」の授業があります。
中国語会話・作文など、中国語能力を育成する授業があります。
→九州大学文学部・人文科学府シラバスへ
中学校教諭一種免許状(国語)
高等学校教諭一種免許状(国語)
高等学校教諭一種免許状(中国語)
学芸員資格 ※他講座の授業の履修も必要
進学 九州大学大学院、広島大学大学院
公務員 福岡労働局、鹿児島市役所、福岡県庁
企業 株式会社ニトリ、鹿島建設株式会社、株式会社パネックス、株式会社イトーキ、株式会社ノリタケカンパニーリミテド、鹿児島銀行、日本旅行
「大学院案内」ページの「碩士生招生启事」もご覧ください。